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by uniconlabo

週刊誌の「大学ランキング」

         週刊東洋経済(2012.10.27号) 特集「本当に強い大学」


 この時期、売上貢献が期待されるということなのだろうが、週刊誌が競って大学問題とくに「大学比較」(ランキング)の特集を企画する。
 大学関係者にとっては、気になる記事ではあるが、必ずしも実感とマッチしない面があり、疑問も拭えないのではないか。そもそも「総合力」として「数値化」された順位にどのような意味があるというのか、と言いたいところだろう。

 前回、『週刊ダイヤモンド』の特集を取り上げた際、「総合ランキングのベスト10は、京都医科大学を除きすべて国立大学(内 医科単科系大学3)という結果になっている。編集部はこの結果に疑問を感じなかったのだろうか」と指摘した。
 今回、指標の組み合わせが異なったことが反映してか、トップ20を比較してみると、「見事に」前誌から医科単科系8大学と、教育単科系2大学が姿を消し、半数が入れ替わっている。前誌の20にない「新顔」は、私立7(前誌では、医科単科系3大学のみであった)、国立2、公立1大学である。なかには、前誌100番台外から3校入っている。
 この2誌の「ランキング」の違いを見るだけでも、はたしてどのような「信頼性」を持つことができるかが明らかになろう、というものである。あえて言えば、「東京、京都、東北、大阪、名古屋、東京工業の6国立大学は双方のベスト10に入っている」が、「偏差値に頼らない大学選び」(『ダイヤモンド』誌)、「本当に強い大学」(『週刊東洋経済』誌)という企画にしては取り立てて「珍しい」情報ではあるまい。




 週刊誌の特性か、取り上げられる大学問題は、「応援団」とは言い難いものが多い。
 ジャーナリズムそのものが、「あらゆることに批判的であることが存在理由だ」と言われれば、二の句が継げないが、日本のいくつもの大学が試行錯誤を含め、さまざま「改革」に「挑戦」しようとしている時、今(に限らず、かもしれないが)こそ、「もっと頑張れ」「スピード、ピッチを上げろ」という視点で記事が書かれることを期待したい。それが少ない、と感じるのは、当事者の「僻目」「バイアス」であろうか。
  その点、今回の『週刊東洋経済』では、特色・特徴をもった大学が数多く取り上げられ、しかも、「好意的な」視線が投げかけられているようで、「総合力ランキング」の”欠陥”を十分に補って余りあり、好感が持てる。
 朝日新聞の「教育」に合わせ、日経新聞も「大学欄」「教育欄」を常設し、これまでになく関心が高まってきている今日、「努力」の”姿”が、目に見える形で受け入れられるようにすることもまた、重要な経営課題と言うべきであろう。
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by uniconlabo | 2012-10-24 15:43 | Close-up Now