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by uniconlabo

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秋入学とは何だったのか

 本サイトの「記事紹介」欄で、最初に取り上げたのが昨年1月20日付の「東京大学『秋入学への全面移行構想』発表」であった。
 その時のコメントでも、入学と卒業の時期を海外に合わせ留学生が行き来しやすくすることで「国際化が期待される」との主張に関し、「学部段階の留学生獲得に必死だったといえるのだろうか」「学部段階での英語による授業や外国人教員の採用などどこまで進んでいるのか」との疑念を記しておいた。
 国費留学生の受け入れ先としてのアドバンテージを有している国立大学の中でも、大阪大学に遠く及ばず、九州大、京都大、筑波大の後塵を拝している。私立には、学部留学生が逓増している大学や、東大の10倍を超えて受け入れている大学さえある。海外への留学生が減少しているとの危機感に関しても、逆に派遣留学生を伸ばしている大学もあり、前述の疑念はそれなりの根拠をもったものであった。

 発表から一年半のあいだに、「秋入学」が「春入学・秋始業」へ軌道修正され、最終的には、すでに一部の大学で実施されてきている「4学期制」に着地、とあっては、一体なんであったのか、との思いがぬぐえない。「留学生獲得」に矮小化されて終結するのであれば、最初から、英語のみで卒業できる現行制度の「PEAK」を充実させる、でよかったのではないか、と皮肉の一つを言ってみたくもなる。

 ただ、「社会全体で改革を進めたい」とのメッセージは大きなインパクトがあったことは間違いなく、以来、その注目のもとで、次々と東大の改革が打ち出されたことは正当に評価されなければならない。ひょっとしてあれは、濱田総長のマスコミを使って耳目を集め学内での改革への求心力を形成するための戦略であった、とまで言ってしまってはうがちすぎか。 
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by uniconlabo | 2013-07-13 11:12 | Close-up Now
  大山鳴動して・・・・3大学「認可」事件のあとさき

 11月初めに起きた文科大臣の「3大学不認可」問題については、当初すべてのマスコミのトーンは「ご乱心」「それみたことか」、「予想通り」「(前歴と同じ)暴走、ちゃぶ台返し」一色に染まっていた。
 大臣の「言い分」は、「大学の数が多すぎる」「(設置審の)運営に問題がある」といったものだったが、コメントを寄せた“識者”(正確には、コメントを取り上げられた人々)の発言は、大臣の身から出たさびともいえるが「素人が思いつきで言ってもらっちゃ困る」「順序を踏まえて到達した結論を冒涜するものだ」などいった非難囂囂に終始していた。
 ところが、「嵐」が去って「確かに大学は多すぎるじゃないの?」「最近の大学のレベルはひどい」といった「庶民の声」が聞こえ出すと、途端にマスコミに登場する“識者”の顔触れが変わって、「(外国と比べ、人口比で)本当に多すぎるのか」「問題は大学の質の保証にある」などの論調が中心になってきた。

 いまさら、おきまりの「マスコミの手のひら返し」に反応する気はないが、次の点を挙げておきたい。

 1)認可に至るプロセス(認可前から施設が建設され、「一定の」PRも認められる=「不認可とされるケース 
  は極めてまれ」と言われている、という「事実」に関し、「受け手側」に立ってみて、認可サイドとして説明責   任が果たせているか否か
   (「大学関係者」「設置審議関係者」「ジャーナリズム」が、原子力「ムラ」と似た構造になっていないか)

 2)「大学の数」については、2008年9月に文科大臣が中教審に対し「中長期的な大学教育の在り方につい  て」を諮問し、「議論していただきたい論点の例」として「人口減少局面において、大学の自主的な入学定員  の見直し又は学部・学科等の再編・縮小等を促す仕組みの導入の是非についてどう考えるか」が取り上げ  られていることと、近来の「認可」実態は整合しているのかどうか
 
 3)「大学の質保証」については、すでに2002年8月の中教審答申「大学の質の保証に係る新たなシステム  の構築について」および2010年7月の日本学術会議回答「大学教育の分野別質保証の在り方について」  があり、「今更の議論」は不要であること。

   後半2点は、大学人の「議論好き」だが「実行は遅い」典型例として指摘されてもやむをえまい。社会、世  間の大学(関係者)に対する批判の「空気」は、こうしたことが土壌にあると考えるべきではなかろうか。

   「頭の上を風が通り過ぎて」しばらくしてまた”大山鳴動”することが繰り返されないようにしたいものだ。
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by uniconlabo | 2012-12-08 16:03 | Close-up Now
         週刊東洋経済(2012.10.27号) 特集「本当に強い大学」


 この時期、売上貢献が期待されるということなのだろうが、週刊誌が競って大学問題とくに「大学比較」(ランキング)の特集を企画する。
 大学関係者にとっては、気になる記事ではあるが、必ずしも実感とマッチしない面があり、疑問も拭えないのではないか。そもそも「総合力」として「数値化」された順位にどのような意味があるというのか、と言いたいところだろう。

 前回、『週刊ダイヤモンド』の特集を取り上げた際、「総合ランキングのベスト10は、京都医科大学を除きすべて国立大学(内 医科単科系大学3)という結果になっている。編集部はこの結果に疑問を感じなかったのだろうか」と指摘した。
 今回、指標の組み合わせが異なったことが反映してか、トップ20を比較してみると、「見事に」前誌から医科単科系8大学と、教育単科系2大学が姿を消し、半数が入れ替わっている。前誌の20にない「新顔」は、私立7(前誌では、医科単科系3大学のみであった)、国立2、公立1大学である。なかには、前誌100番台外から3校入っている。
 この2誌の「ランキング」の違いを見るだけでも、はたしてどのような「信頼性」を持つことができるかが明らかになろう、というものである。あえて言えば、「東京、京都、東北、大阪、名古屋、東京工業の6国立大学は双方のベスト10に入っている」が、「偏差値に頼らない大学選び」(『ダイヤモンド』誌)、「本当に強い大学」(『週刊東洋経済』誌)という企画にしては取り立てて「珍しい」情報ではあるまい。

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by uniconlabo | 2012-10-24 15:43 | Close-up Now
  『週刊ダイヤモンド』最近刊(09.29付)が「大学全比較」の特集を組み
            http://diamond.jp/list/dw
  リクルート社の『カレッジマネジメント』最新号(176号)では、「『志願したい大学』が5年間で変化」を特集している。
           http://souken.shingakunet.com/college_m/
 
 進路を決める重要な時期を狙っての特集であることは間違いないが、読者に何を提供しようとしているのか、気になるところではある。ちなみに、『週刊ダイヤモンド』は発売日当日(09.24.)に「お受験」も盛んな土地柄ゆえか、近くの駅前の書店では売り切れていた。
 

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by uniconlabo | 2012-09-26 17:14 | Close-up Now